⼝数⽐例⽅式のSBI証券でIPOのブックビルディングへの申し込みをはじめてから約2年、途中からは、公平抽選方式のSMBC日興証券も開設しました。SBI証券のIPOチャレンジポイントは3桁に達しましたが、参加するのが初値予想が高いIPOのみに限定していることもあり、なかなか当選には至りませんでした。
そんな、ぽっかくんのIPO初当選は、調達⾦額が2.6兆円を超え、上場時の時価総額も7兆円を超える過去最⼤級のIPOであったソフトバンク(9434)でした。初値が期待できるとの予想が少なかったソフトバンクのIPOには、いつもであれば参加しないのですが、ソフトバンクの主幹事証券団がテレビCMまで利用したキャンペーンを展開するなど注目されたIPOだったため、お祭りに参加する気分でブックビルディングの申し込みをしました。
IPOスケジュール
- 仮条件決定日:11月30日
- ブックビルディング期間:12月3日~12月7日
- 公募価格決定日:12月10日
- 購入申込期間:12月11日~12月14日
- 上場日:12月19日
ブックビルディング情報
市場 | 東証1部 |
証券コード/業種 | 9434/情報・通信業 |
単元株 | 100株 |
仮条件/公募価格 | 1,500円~1,500円/1,500円 |
当選⼝数 | 16,036,937⼝ |
公募株数 | 0株 |
売出株数/OA | 1,603,693,700株/160,369,400株 |
吸収⾦額 | 2兆6,460億円 |
備考 | 売出株数は国内が1,427,287,400株(89%)、海外が176,406,300株(11%) |
上場までのソフトバンク関連のドタバタ
- 12月5日:ソフトバンクは、既存の4G通信網の基地局に、安くて⾼性能と評価している中国のファーウェイ製設備を多く導入しています。そのソフトバンクと蜜月関係にあったファーウェイの副会⻑兼CFOの孟 晩⾈が、アメリカのイラン制裁に違反した疑いにより、カナダで逮捕されました。
- 12月6日:スウェーデンのエリクソン製設備におけるソフトウェアの異常により、ソフトバンクの携帯電話サービスが全国で約4時間半利用できない、大規模な通信障害が発生しました。その原因は、認証期限の切れたソフトウエアがインストールされていたという単純な⼈為的ミスでした。
- 12月12日:SBI証券が顧客に過少に当選株数を通知していたため、12日未明に訂正し、実際はもっと多く当選していたことを顧客に伝えました。ソフトバンクIPOの⼈気がなく、キャンセルが相次いだために、急きょ当選株数を増やしたのではないかとの観測について、SBI証券は否定したとのことです。
- 12月13日:大規模な通信障害の再発防止に向けて、ソフトバンクはフィンランドのノキア製設備の導入拡大を検討していることがわかりました。アメリカをはじめとする各国で次世代通信5G通信網からファーウェイ製品を排除する動きを踏まえて、既存の4G通信網でもファーウェイ製品からノキア製品への切り替えに動いたとみられています。
- 12月14日:キャッシュレス決済サービス「PayPay」において、クレジットカードが不正利用されたとの報告が多数発生しました。PayPayによると、不正利用の主な原因は、第三者がなんらかの方法で外部からセキュリティコードを含むクレジットカード情報を入手したことに起因する可能性が高いとのことです。
SMBC日興証券で100株当選したぽっかくんは、12月11日に購入を申し込みました。ソフトバンクが⽬指す配当性向は85%と、上場会社の平均である30%より⾼く、公募価格の1,500円から算出される配当利回りは5%とかなりの高配当です。この配当金目的で長期保有も選択肢の1つでしたが、あまりいいニュースがなく、もしかしたら公募割れするのではと不安になったため、ソフトバンクは初値売り(上場⽇当⽇の9時前に「成⾏・売り注⽂」入れる)することにしました。初値は1,463円と不安が的中してしまったため、ぽっかくんのIPO初当選は3,700円の損失という結果で終わりました。