ロボアドバイザーは、人間の代わりに、コンピュータが顧客に投資方針のアドバイス及びそれに基づいた資産運用を実現するサービスです。SBI証券は、ロボアドバイザーサービスとして、2017年1月からウェルスナビと提携した「WealthNavi for SBI証券」、2017年7月からお金のデザインと提携した「THEO+SBI証券」を提供しています。
ロボアドバイザーには、顧客に最適なポートフォリオの提案のみをするアドバイス型と、その最適なポートフォリオに基づいた資産運用までを自動的に行う投資一任型の2つのタイプがありますが、WealthNavi、THEOはどちらも投資一任型のロボアドバイザーです。
出典:WealthNaviホームページ・THEOホームページ
WealthNavi・THEOの共通点
WealthNavi、THEOはともに、金融テクノロジーを駆使することで、顧客一人ひとりに最適化されたポートフォリオを構築し、自動で資産運用するサービスです。WealthNavi、THEOそれぞれが提供しているサービスの流れに、大きな違いはありません。
- リスク許容度・目標金額の設定:簡単な質問に答えることにより、顧客のリスク許容度を診断し、そのリスク許容度とロボアドバイザーによる投資で達成する目標金額から運用プランを決定します。
- 最適なポートフォリオの構築:あらかじめ用意されているETFから、運用プランに基づいた複数のETFが選択され、それぞれの顧客に最適なポートフォリオが自動で作成されます。
- 入金・自動発注:ポートフォリオを構成するETFを購入するために、スポット又は自動積立で入金された運用資金から自動発注されます。
- 自動リバランス・分配金の自動再投資:値動きの変動などにより変化してしまったポートフォリオの資産配分を、最適な資産配分に再調整する、ポートフォリオのリバランスが自動で行われます。また、資産運用で生じた分配金は、一定額以上になると、自動で再投資され、複利効果による資産の成長も期待できます。
WealthNavi、THEOは手数料にも違いはなく、預けている資産のうち、3,000万円までの部分は年率1.0%、3,000万円を超える部分は年率0.5%です。この手数料以外の費用負担はなく、ETF売買手数料、為替手数料等は無料です。
WealthNavi・THEOの相違点
WealthNaviとTHEOの大きな違いは、それぞれの顧客のポートフォリオを構築するために利用するETFの数及び種類です。
WealthNavi | THEO | |
組み入れ ETF | 米国株:VTI 日欧株:VEA 新興国株:VWO 米国債券:AGG 物価連動債:TIP 金:GLD 不動産:IYR | 【グロース】新興国株EWY、FXI、VWO、EWW、EPI/先進国株:EPP、EWG、EWJ、EWT、VGK、VOE、VOT、VPL、VTV、FEZ、SPYG、SPYV、VBK、VBR 【インカム】ハイイールド債券:HYG、SRLN、SJNK、JNK/先進国国債:IEF、TLT、SPTL、VGIT/投資適格債券:LQD、MBB、IGSB、VMBS、SPAB、SPSB/新興国債券:EMB、EMLC 【インフレヘッジ】コモディティ:DBC、IAU、 SLV/リート・不動産:IYR、RWX、XLRE/先進国株:IGF、WOOD/先進国国債:TIP、VTIP |
最低投資額 | 10万円 | 1万円 |
その他の特長 | ■自動税金最適化(DeTAX):譲渡益に対する税負担が一定額を超えた場合、ポートフォリオの組み入れ銘柄が抱える含み損を実現することで、翌年以降に繰り延べます。 ■長期割(2018年導入の新サービスですが、WealthNavi for SBI証券は対象外):資産運用を継続した期間と運用金額に応じて 、最大0.90%(年率)まで手数料が割り引かれます。 | ■ポートフォリオの⾃動メンテナンス:アルゴリズムによって⾃動化されたメンテナンス機能により、ポートフォリオの構成銘柄を見直します。 ■THEO AIアシスト(2018年導入の新機能):特定の銘柄・資産クラスが大幅に下落するリスクがあるとAIが判断した場合、より保守的なポートフォリオを構築することで、資産全体の下落リスクの抑制を図ります。 |
ロボアドバイザーサービスにはWealthNavi for SBI証券を選択
世界の様々な地域、様々な資産にバランスされた分散投資を実現するために、THEOは顧客のポートフォリオに組み入れ可能なETFを30種類以上選定しています。これらのETFにより、投資先資産(株式、債券、コモディティ、不動産等)のバリエーションは、世界86の国・地域にわたり、 最終的な投資対象は11,000銘柄以上という豊富さを実現しているとのことです。一方で、WealthNaviの組み入れ可能なETFは7種類のみですが、それなりに世界中の国・地域、資産への分散投資を実現しているETFの組み合わせであると考えています。ぽっかくんにはシンプルなポートフォリオの方がわかりやすいので、SBI証券が提供するロボアドバイザーサービスからWealthNavi for SBI証券を選択しました。